成層圏の空 〜"宇宙が近い"と感じられる場所〜
成層圏の機内から
日中に成層圏を飛ぶ飛行機の窓から上の方の空を眺めてみる。するとそこには、いつも地上から見る空色の空ではなく、昼間でも紺碧の色をした空が広がっているはず。
我々が普段生活をしている対流圏と比べ、成層圏には上昇気流や下降気流があまり発生しない。だから雲もほとんど存在しない。
自分が成層圏にいるのを知る方法
対流圏にある積乱雲(入道雲)が上昇し上空に伸びていくと、やがて対流圏と成層圏の境目である「成層圏界面」(Tropopause)に当たる。この面に当たった積乱雲は、その上の成層圏に向けた上方向への行き場をなくして左右方向に広がる(かなとこ雲)。
まさに、この積乱雲が上端で左右に広がる高さから上こそ、成層圏と言って良い。
そこは最も宇宙に近い場所
嘘だと思うなら、本当に、日中飛ぶジェット旅客機の空から覗いて見てほしい。それも、横向きではなく、上向きに。
成層圏…そこは現在のところ、一般人が行ける場所の中で最も宇宙に近い場所。
きっと地上で見る空の色よりもずっと宇宙の色に近い、紺碧の空の色となっているはずだから。